2016年6月19日・・・最初のしるし
イエスはこのことを最初のしるしとしてガリラヤのカナで行ない、ご自分の栄光を現わされた。それで、弟子たちはイエスを信じた。ヨハネ2:11(1〜11)
ヨハネは、イエス様がなさった奇蹟を「しるし(証拠)」と記しています。人には不可能な全能のみわざを通してメッセージを語り、信じるべき証拠を示されたのです。ヨハネ伝が伝えるイエス様の7つのしるしの第一、水をぶどう酒に変えられた奇蹟をとおして主が示されたメッセージを知りましょう。
《第一に、主の導きに委ねる信仰を通して主は働かれます(1〜5節)》
当時の婚宴は1週間も続きましたが、ぶどう酒がなくなってしまいました。母マリヤがこの窮状をイエス様に伝えると、「あなたはわたしと何の関係があるのでしょう。・・・」と答えられました。一見つれない返事は拒絶ではなく、これは、救い主であるご自身がみこころのままに成すことだ、と告げられたのです(参:ルカ2:49)。マリヤは主を信頼し、手伝いの者に「あの方が言われることを、何でもしてあげてください。」と伝えました。主はすべてをご存知で、正しく導いて下さいます。第一に大切なのは主に信頼してお任せすることです。
《第二に、主はご自身のことばに従う事を通して、御力をあらわされます》
手伝いの人たちは、マリヤの指示の通り、イエス様のことばに従い、そこにあった6つの水がめに水を満たしました。そして「さあ、今くみなさい。そして宴会の世話役のところに持って行きなさい」の主の言われた通りにします。水はいつの間にか良いぶどう酒になっており、何も知らないまま味見をした世話役は、「良いぶどう酒をよくも今までとっておきました」と彼らをほめました。主のすばらしい力と働きは、主と主のことばを、信じて成したことを通して実現します。私たちも「水を汲んだ手伝いの者」となりましょう。
《第三に、主は価値のない者を価値あるものに造り変えて下さいます》
主はただの水を良いぶどう酒に変えられました。この奇蹟を通して、イエス様が、ご自身が、どんなものでも良いものに造り変える権威を持っておられることを証明されたのです。一瞬に変える事もありますが、多くの場合は、自然界に当り前に起こる奇蹟のようになされます。救い主は、水をぶどう酒に一瞬で変えられましたが、創造主であるこの方は、水をぶどうの木や発酵させる菌、また私たちの手のわざを用いて良いぶどう酒に変えて下さいます。主の御手の中に携えられる事によって、価値のないものが最高の価値あるものに変えられました。同様に私たち罪人・価値のない者を黄金や宝石のようにして下さいます。恐れて逃げ出した弟子たち、主を三度も否んだペテロが、大胆に福音をあかしする伝道者に変えられました。「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました」(2コリント5:17)。主は信仰を通して、罪人の私たちを、神の栄光をあらわし、豊かに実を結ぶ聖徒に造り変えて下さいます。