2017年6月18日・・・みことばを語れるよう、祈って下さい
また、私が口を開くとき、語るべきことばが与えられ、福音の奥義を大胆に知らせることができるように私のためにも祈ってください。・・・(エペソ6:19-20)
宣教者パウロが、諸教会や同労者へ手紙で要請している箇所から、宣教の働きをどのように支えたら良いかを確かめましょう。
《第一に、祈って下さい》
パウロは、物質的な支援や人的支援を感謝しています(ピリ2:25,4:14,15)。しかし彼が要請しているのは、「私(たち)のために祈って下さい」という祈りの要請でした(ロマ15:30、エペ6:19-20、コロ4:3-4、1テサ5:25、2テサ3:1)。宣教を前進させるのは、物質的・人間的力ではなく、霊的な力です。祈りを通して、主が豊かに働かれ、宣教師や伝道者そして教会を強めるのです。エペソ6:10からの霊的戦いに「神の大能の力によって強められ」(10)、「神のすべての武具を身につけなさい」(11)とパウロは命じています。真理の帯、正義の胸当て、信仰の大盾、みことばの剣、そして最後の武具は「御霊による祈り」です。パウロは、絶えず目をさまして、すべての聖徒のために、忍耐の限りを尽くして祈るよう命じました。
《第二に、みことばの働きのために祈って下さい》
パウロは、牢から出されて伝道できるようにとは要請しませんでした。自分の境遇については主に委ね、ただ、置かれた場所や状況に係わりなく、福音を大胆に伝えられるように祈ってほしいと要請しています。これが伝道者にとって第一でした(2テモ4:2)。語るべきことばが主から与えられるよう、大胆に語れるように、福音の奥義(十字架と復活のキリスト)を知らせることができるように、神がみことばのために門を開いてくださるように、と彼は祈って下さいと書き送りました。そうできれば、みことばが牢の人々に伝わり、さらに世界に広がってゆく事を彼は確信していました。この祈りの要請を、開拓伝道者のため、宣教師のために、また牧師のために祈ってほしいのです。
《第三に、祈る時、他の必要も満たされます》
主ご自身に支えられていたパウロが求めていたのは、教会の「霊的祝福」でした。「私は贈り物を求めているのではありません。私のほしいのは、あなたがたの収支を償わせて余りある霊的祝福なのです」(ピリピ4:17)。祈りによって宣教者と教会が結びつき、愛と重荷が与えられます。働き人のために祈る時に、働きの必要と祝福のために献げる重荷が起こされます。霊的祝福がある時に、物質的な祝福も添えて満たされていくのです。パウロは、ピリピの教会の愛の支援を受け取り、それを、神への供え物だとあかししています(ピリピ4:18-19)。「宣教献金や宣教の贈り物」は、主へのささげものとして主に献げます。主はその献げものを祝福して、支援される者も支援する者も豊かに支えて、祝福で満たして下さいます。祈りを熱心にささげる時に、主が力強く働き、人的物質的な支援もそれに加えて起こされます。こうして、受ける者も献げる者も祝福されてゆくのです。