2017年10月29日・・・総督ピラトに対する主の証し
そこでピラトはイエスに言った。「それでは、あなたは王なのですか。」イエスは答えられた。「わたしが王であることは、あなたが言うとおりです。わたしは、真理のあかしをするために生まれ、このことのために世に来たのです。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います。ヨハネ18:37(28-40)
主はローマ総督の前でどのような証しをされたでしょうか。
《主は、預言の通りに異邦人に引き渡されました(28-32)》
ユダヤ指導者たちは、人々が気付かないよう早朝押しかけ、汚れて祭りに出られなくならないように、官邸に入らず総督ピラトを呼びつけ、主を十字架につけるために引き渡しました。確かに法律上、彼らは死刑執行は許されていませんでした(31)。しかし以前それを無視して主を石打にしようとしましたができませんでした。彼らはイエス様の権威や人望を恐れていたのです。また宗教上の対立にローマは不干渉でしたので、ピラトに対してはローマの支配件に反逆したと事実無根の訴えをしました(ルカ23:2)。しかしこれらのこともまた、神の御計画でした。「・・・彼らは人の子を死刑に定めます。そして、あざけり、むち打ち、十字架につけるため、異邦人に引き渡します。しかし、人の子は三日・・・目によみがえります。」(マタ20:18-19)主は、裁判を通しても、人の罪を明らかにされた。そして主の御計画が成就することを証しされました。
《イエス様は、御自身が神の国の王であることを証しされました(33-36)》
ユダヤ人の王と主張することが反逆罪に当たるとあなたは本当に考えているのですか、と主は彼に問われました(34)。彼はユダヤ人の抵抗に悩まされ大ぜいを十字架にかけました。しかし今は彼なりに正しく審こうと努力しています。主の聖さに触れ、良心が呼び覚まされたのです。主は神の国の王であると証しされると同時に、御自身の御国がこの世のものではないことを証しされました(36)。主が抵抗されなかったのは「王」であることを止められたからでなく、主の御国が福音によって広がる霊的な国だからでした。主が実際に世をさばいて支配されるのは、再臨の時です。
《主は、御自身が「真理を証しするため」に来られたことを証しされました(38-40)》
主は、真理を証しするために来られ、真理に属するものはみな、主の声に従うと証しされました。それは、弟子たちに教えられたのと同じ証しです。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません」(14:6)。主は、御自身を審こうとする異邦人に対ししても、真実に証ししてくださいました。しかし彼は「真理とは何ですか」と問いかけはしましたが、主の答えを待たずに中座して、自分の力で死刑を止めさせようとします。彼は恩赦の慣例を用いて主の死刑執行を免れようとしましたがユダヤ人の圧力に屈します。主の十字架の死の使命は明らかです。だれも止める事はできません。彼は留まって、イエス様の真理の証しを聞くべきでした。今イエス様は、聖書を通して語りかけておられます。「神が遣わした者を信じること、それが神のわざ」です(6:29)、「神の国とその義とをまず第一に求めなさい」(マタイ6:33)。この方に頼り、信頼し、委ね、従うのです。