2019年8月4日・・・まっすぐな道を作りなさい
また、あなたがたは自分の足のために、まっすぐな道を作りなさい。足の不自由な人が踏み外すことなく、むしろ癒やされるためです。ヘブル12:13(12-14)
前の箇所で、記者は、神は父親としてあなたがたを子どもとして関わって下さっている、試練に会うことは神があなたを愛して本気で関わっておられる証拠だ、と告げました(10-11)。次いで記者は、元気を失なった人々に、どのように立ち上がるかを教え導いています。
《信仰を働かせて立ち上がることです(12)》
「弱った手と衰えた膝をまっすぐにしなさい」(12)、これは困難に傷付き信仰に歩めなくなった人への励ましです。困難は、主が見捨てた事、主が無力な事のしるしではなく、主があなたを愛し、強め聖めようと訓練を下さっているしるしです。主は愛する故に訓練して「平安、という義の実」を結ばせようとしておられます。そして、私たちが立ち上がろうとする時に、主はいやし立たせて下さいます。ベテスダの池で主は38年病気だった人に「良くなりたいか」と尋ね、起きて歩きなさいと命じました(ヨハネ5:1-9):主のことばに応じようとしたこの人の信仰を通して、主のみわざがあらわれました。美しの門での「生まれつき足の不自由な人」のいやしも同じです(使徒3:1-8)。主が与える信仰の故に、私たちはいやされます(使徒3:16)。主のことばを信じて立ち上がろうとする信仰を通して、主は働かれます。
《安全な道で、歩く練習から始めます(13)》
記者は、まっすぐな道を作るよう命じます。リハビリと同様に信仰や人生においても、傷付いたからとじっとしていては、いつまでも元気になりません。徐々に心やからだを馴らしながら、元気を回復していきます。主は助けて下さいます。私たちが歩けなくなった時に背負って下さいます(イザヤ46:3-4)。主が共にくびきを負って下さいます。「すべて疲れた人、重荷を負っている人」を主は招きました(マタイ11:28-30)。主と歩み、主と共に仕える中で、私たちはいやされ、元気を回復していく。また兄姉のサポートや助言を受けながら、少しずつ新しい課題や働きに取り組んでゆく中で、元の信仰の力と確信を回復して行きます。私たちは一人一人は弱い者です。だからこそ共に集まり、励まし合います(10:24-25)。
《神と人との一致と平和を求めます(14)》
弱り果ててしまった原因を回復することが、元気を保つために必要です。主御自身と主の教会から、離れてしまった事が元気を失う原因でした。主は、私たちを守り、強め、信頼する者を失望させないお方です。共に集い、みことばを学び、共に労し兄姉と交わる事は、励まし合い信仰を守り抜くために主が備えて下さった恵みです。平和の福音を宣べ伝える主の貴い働きを成し続ける事で、私たちは主の力に満たされます。信仰の回復が確かになるために、壊してしまった交わりを、立て直すのです。そのために聖さを追求し、主の前に自分の罪を告白します。主は十字架の故に赦して下さいます(1ヨハネ1:9)。主にある労苦は無駄とならず、かえって確信と祝福をいただきます。挫折して弱さを痛感する経験を通して主に頼る事を学び、かえって強め聖められます(11)。