2019年10月20日・・・恵みがあなたがたすべてとともに
恵みがあなたがたすべてとともにありますように。ヘブル13:22(22-25)
ヘブル人の手紙のさいごの部分、記者は、あいさつと音信と祈りをもって、この手紙を閉じます。この手紙から祝福を頂き、主の栄光を現わせるために、この箇所に目を留めましょう。
《「勧めのことばを耐え忍んでください」(22)》
記者は、これを読む人たちに「このような勧めのことばを耐え忍んでください」という懇願します。「このような」とは、伝道者が祈りつつ書き送った聖書の勧めです。耐え忍ぶとは、むずかしい所があってもあきらめずに取り組んで悟ること、また、むずかしい命令でも主の助けを信じて取り組み続けること、です。10:36の勧め、また「しかし、良い地に落ちたものとは、こういう人たちのことです。彼らは立派な良い心でみことばを聞いて、それをしっかり守り、忍耐して実を結びます」(ルカ8:15)とある通りです。記者は「手短に書いた」と告げますが、主の教えは、さらに広く深いのです。聖書全体に親しみ、あらゆる事から学びましょう(マタイ7:7)。
《すべての聖徒たちのあいさつを覚える(23-24)》
この手紙は、旧約聖書に詳しい、ユダヤ人クリスチャンに向けて書かれ、迫害に信仰を弱くしていた聖徒を励ましています。記者はこの教会に深く関わった指導者でしたが、他の地域の必要のために出かけて仲々戻れないでいました。この箇所の言及から、テモテまたイタリアから来た聖徒たちと、近しい関わりがあった事が判ります。困難にあった彼らを、みな心配し、励まし、熱心に主の守りと祝福を祈っていました。私たちは、遠くにある聖徒たち、まだ知らない方々に、祈られ支えられています。また私たちも祈りによって彼らを支え励ましています。また主イエス様は、いつも私たちのためにとりなしておられます。だから、心を強くしましょう。
《「恵みがあなたがたすべてとともにありますように」(25)》
「恵みがあるように」、これが、クリスチャンの挨拶であり、祈りです。新約の手紙のほとんどが「恵みがあなたがたとともにありますように」という祝福の祈りで、閉じていいます(ローマ16:20他)。聖書の冒頭は「はじめに神が天と地を創造された」(創1:1)で始まり、聖書の最後は「主イエスの恵みが、すべての者とともにありますように。」(黙示22:21)です。聖書は、天地を創造された主が、救い主イエス・キリストの恵みが、すべての人にもたらさせ、実を結ぶように、神が記させ、世界に伝えられた神のことばです。御子キリストを通して、神は私たちを祝福し、私たちをご自身の子どもにする、これが神のみこころ、救いです。すべての人がこの恵みを受けられるように、キリストは全ての人の贖いの代価として十字架で死んで下さいました。信じた者は、恵みの内に救いを完成するよう、まだ救いを受けておられない方々もキリストの十字架と復活を信じて共に救いに与れますように。