2019年11月10日・・・主のことばを聞いたサムエル
主が来て、そばに立ち、これまでと同じように、「サムエル、サムエル」と呼ばれた。サムエルは「お話しください。しもべは聞いております」と言った。
1サムエル3:10(1-21)
預言者サムエルのすばらしい生涯と働きの土台となった幼年時代を通して、将来を担う子供達の祝福と成長のために何ができるかを確かめましょう。
《幼子を主にささげるハンナと夫の信仰(1:9-28)》
サムエルは、ハンナの涙の祈りの中で与えられた息子でした。彼女は神殿で涙をもって祈り、もし主が自分を顧みて息子を与えて下さるならその子を献げます、と誓いました。彼女は男の子を産み、その子はサムエル(主は聞かれた)と名付けられました。そして両親は誓いの通りに、サムエルが乳離れしてから神殿に連れて行き、エリのもとで主に仕えるよう委ねました。祭司エリは老年を迎え息子たちは道を外れてしまっていましたが、彼はサムエルを心を込めて指導し、サムエルは主の恵みの中にまっすぐに育ちます。子どもがどんな進路に進むとしても、主と人々に愛され、主のために人々のために献身をもって仕える器として献げましょう。主と人々に自分を献げて仕える人物こそ、教会でも社会でも家庭でも豊かに用いられます。
《祭司エリは幼子が主の声を聞くために導いた(3:1-9)》
エリの指導のもと、サムエルは手伝いをしながら主に仕える訓練を受けていました。夜眠っていた時に、主は彼に「サムエル、サムエル」と語りかけました。サムエルは、主が語りかけた声を、エリが呼んだのだと思って、彼のところに行きました。呼びかけられて、すぐに答えて仕えようとする訓練を幼いサムエルはエリから受けていました。エリに告げられて戻って眠るサムエルに、主は再び声をけ、サムエルはエリのもとに行きます。その時、エリは主がサムエルに語りかけたのではないかと気付き、もう一度呼ばれたら、「主よ、お話しください。しもべは聞いております」と答えるよう指導しました。エリは、自分も体験していなかった主の直接の語りかけに、どう応じるかを適切に伝える知恵と謙遜をもって指導していました。この幼子が、自分を超えて大きく用いられるかも知れない、と期待してサムエルを助けたのです。これが先達のあるべき姿です。
《主はみことばを聞いた幼子を導いて国を祝福に導いた(3:10-21)》
サムエルがエリの指導の通り答えると、主はサムエルに語りかけました。主が告げたことばは、恩師であるエリの家を審く、という宣告であした。サムエルはそれを告げることを恐れました。預言者は、つらい事でもすべて真っ直ぐ語らなければなりません。エリは、彼は、主が語られたことばを隠してはならないと厳命し、サムエルは正直に、エリの家への宣告のことばを告げました。そしてエリは「その方は主だ、主が御目にかなうことをなさるように」と応じました。こうしてサムエルは主のことばを、どんなに辛くとも語り、また受け入れなければならない事をエリを通して学びました。立派な親・先輩であることよりも、従順で素直である事の方が遥かに重要です。信仰はプライドよりも純真と従順の中で、受け継がれます。そのような親、先輩をめざしましょう。子どもたちは、家族、教会、国の将来を担う器です。大切に、だからこそ愛と厳しさをもって育みましょう(マタイ19:14,詩篇127:3-4)。