2019年11月24日・・・一致は救いのしるし
さて、兄弟たち、私たちの主イエス・キリストの名によって、あなたがたにお願いします。どうか皆が語ることを一つにして、仲間割れせず、同じ心、同じ考えで一致してください。1コリント1:10(10-18)
すべての聖徒に与えられてい救いの祝福を確信して感謝してから、パウロはコリント教会の抱える問題に切り込んでゆきます。まずパウロは教会に、一致してください、と訴えます。
《教会は本来主にあって一致しているところ(10)》
キリストを信じた者は救いを受け、天国によって完成するキリストとの交わり(絆、調和)に入れられています。これはすべての教会に与えられた祝福であり、聖書は初代教会の一致した姿が証ししています(使徒1:14,2:46,4:24,5:12)。キリストは私たちが神と一つ、互いが神にあって一つとなるために御業をなされました(ヨハネ17:11,21,22,23)。教会には、種々の方々が集められ、恵みによって各自が主に従う中で、一致を築いてゆきます。そしてパウロは、一つになるために、各自が、語る事、心の思い、考えをキリストに従わせるように勧めました。各自がかしらであるキリストに従うことで一致は築かれてゆきます。
《人間的なことで分裂していたコリント教会(11-16)》
コリントの教会は、各自が気に入った指導者の名のもとにグループを作って、互いに対立していました。主と主に従う指導者に本当に従っていたら分裂・対立は生じなかったはずでした。キリストにつくバプテスマを受けた彼らが、誰からそれをを授けられたかで優劣を競っていました。教会の頭は、キリストただお一人であり、キリストは正しく公正な牧者です。各自がキリストに従っているならば、対立は有り得ません。キリストは公正なお方、すべての羊を大切に守り導くお方です。全な力と知恵と正義を持っておられ、しかも謙遜に私たちに仕えて下さり、私たちのために十字架でいのちを捨てられました。分裂は、キリストに従う事を忘れ、自分を正しいとするところから起こります。
《十字架のことば(福音)が尊ばれる事が一致の道(17-18)》
パウロは改めて自分の使命が「福音を宣べ伝えること」だと証ししました。キリストが正しく伝われば、分裂は解消し、教会は一致して成長できます。キリストが、励まし、慰め、交わり、愛情とあわれみをもたらして下さいます。そして互いの違いを乗り越えて一致を築かせて下さいます(ピリピ2:1-4)。また、キリストが正しく伝わるためには、みことばをそのまま伝える事が大切です。例えや類比は補助とはなっても福音の偉大な真理を伝え切れません。正しく理解するために必要なのは、神のみことば(聖書)そのものです。言葉の知恵である雄弁術や哲学が発展していたギリシャ世界では、なおのこと神のことばそのものを愚直に伝えるべきであることを、パウロは痛感していました。「十字架のことばは、滅びる者たちには愚かであっても、救われる私たちには神の力です」(18)。私たちも、神のことばをそのまま親しみ、それを暗唱し、祈りながら神のみことばを思い巡らしましょう。神のことば・福音こそが人を救い成長させる神の力です(ローマ1:15-16)。