2020年1月19日・・・キリストの心が与えられる
「だれが主の心を知り、主に助言するというのですか。」しかし、私たちはキリストの心を持っています。1コリント2:16(12-16)パウロは単純な十字架の福音によって救われた人の信仰は、神の知恵にによって支えられると告げます。神以外には思い浮かべることさえできない知恵を、人は救いによって得ることができると告げています。どうしてそれが可能なのでしょうか。
《第一に、キリストを信じた者は、神からの霊を受けたからです(12-13)》
目に見えない人格をもった存在が「霊」です。神は霊です。そして神はご自身に仕える霊(=天使)を造られました。しかし天使の一群が神に反逆し、追放されてこの世の霊として暗躍するようになりました。悪魔はその首領です(エペソ6:10-12)。この世の霊は、人を神に逆らわせるために働きます。キリストはこの悪魔の働きを打ち壊すために来られました(1ヨハネ3:8)。十字架で贖いを成し遂げたキリストは、信じる者に聖霊を送られました。聖霊は私たちを神に結びつけ(ローマ8:15)、キリストの恵みを各自に伝えます(ヨハネ16:13-14)。御霊は、聖書を正しくまた良く理解できるように助け導きます。こうして、主を信じると聖書をもっと良く理解し、実行できるようにされます。《第二に、御霊に属する事柄を、救われた人は御霊によって理解できます(14)》
生まれながらの人と救われて御霊に属した人とは、神の教えや命令に対する態度が全然違います。生まれながらの人は御霊に属すること、つまり「神のことば聖書や神の教え」を理解できません。その人たちにとって、それらは愚かな事だからです(1:18,23)。御霊に属する福音は、御霊によって導かれて初めて、受け入れ信じる事ができます。単純な十字架の福音を語り続ける時に、御霊が神の力をもって、私たちを信じさせて下さるからです(2:4-5)。信じさせ、それを告白させるのは御霊の働きです(12:3)。信じ悟るのに必要なのは、無知無力を認めて、聖霊の導きに従うだけです。罪ある人間の知恵と力を信頼するか、創造者で真実とあわれみに富む神を信じるか、私たちは問われています。《第三に、キリストを信じた者はキリストの心を与えられています(15-16)》
キリストを信じた者は御霊を受けて新しくされています。どのようにしてそうなったかを神はご存じですが、私たちには判りません(ヨハネ3:5-8)。私たちは、ただキリストの約束は確かだと信じるだけです。しかし私たちが新しく造られた結果は確かめることができます。信じた者は、キリストの心を持って、神のことばが判るようにされ、神に願い、神から答えをいただいて神と親しく交わることができます。それが新しく生まれた事の証拠です。こうして、神を信頼し神に従い、神を愛し、神と一致してゆくよう成長します。どのようにして生れ変わるかは判らなくても、キリストを信じる者は神の御霊をいただき「キリストの心を持つ」者へと、新しく造り変えられます。(2コリント5:17)ですから、だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。