2020年4月19日・・・ひとり身か、結婚か
夫は自分の妻に対して義務を果たし、同じように妻も自分の夫に対して義務を果たしなさい。1コリント7:3(1-7)
結婚生活や選択についての教えです。困難な時代ですが、だからこそ、男女また人生における関わりについて何が大切なのか、この箇所から確かめましょう。
《人は、自制心を失なうと悪に誘惑されてしまいます(1-2)》
パウロは男性が女性に触れないのは良いと書き送った事について誤解を正します。その人たちが結婚を禁じようとしたからです。淫らな行ない、道を外れた欲望はいけません。それは相手を無視して自分の満足のために行なうことであり、度を越した欲望に身を委ねて自分や相手を損なうからです。しかし異性に魅かれあうのは、神の聖い御計画によってです。愛をもって人が結び合うことはすばらしいことです。男女が引かれ合うのは、夫婦の結びつきを確かにするために与えられた神の賜物です。安心して愛を育み、互いに練られて成長するため、また愛の結びつきの中で子孫を育てるために、主は結婚の制度を定められました(マタイ19:4-6)。また結婚は、キリストと教会との愛を学び、また証しするためにも定められました(エペ5:25)。
《夫婦の愛は、互いに自分を伴侶のために献げる愛です(3-5)》
夫婦の愛、キリストと教会の愛は、相手に対して進んで義務を果たす愛です。自ら果たす愛の義務は、相手のために自分の権利を放棄すること、相手に絶対的優先権を与えることです。教会の結婚式で必ず読まれる「夫婦に関する聖書の教え」の箇所にある通りです(エペソ5:22-28)。また、夫婦が一心同体であるように、キリストと信徒たちはいのちを分けあって一体とされました。相手を大切にする事は自分を大切にする事であり、互いに相手が自分に求める事が義務なのです。パウロは、この義務を免除される唯一の例外は、「祈りに専念するため、互いの合意のもので、しばらくの間だけ離れていること」だと教えました。そしてこの愛・信頼・献身は、他のすべての愛の関係にも当てはまるものです。すばらしい一致を築くべき愛の賜物を、欲望のために用いてはならない、と聖書は命じているのです。
《愛の関係には、それぞれの生き方があります(6-7)》
パウロの願いは、自分のように独身でいることでした。危機の状況にあっては、独り身の方が、自由に動けるし、困難に対処しやすいからです。妻子と引き離されたり、死別するならば、辛い経験になります。愛する家族がいると、危険な務めに踏み出すのがむずかしくなります。しかし彼は、困難な状況であっても導かれたら結婚しなさい、と勧めます。その点で彼は譲歩し、結婚せよと強制してもいないと書きました。主は、各自に最善の御計画をもっておられます(エペソ2:10)。そして各自への賜物や導きは、それぞれ異なっています。困難な時代にあえて結婚して苦労する人もいます。困難な時代には独身で働き、落ち着いてから結婚する人もいます。子どもが与えられるかどうか、どれぐらい長生きするか、それぞれ賜物によって異なります。人生の選択について、各自が主に祈って導きを求めてほしいのです。主に導かれた確信ならば、自分の願いとは異なったとしても私たちは応援するのです。神は、辛いことも嬉しいことも、すべて最善に導いて下さいます(ローマ8:28)。