2021年3月14日・・・交わりのための心遺い
私は今、旅のついでにあなたがたに会うようなことはしたくありません。主がお許しになるなら、あなたがたのところにしばらく滞在したいと願っています。
1コリント16:7(1-9)
パウロはここで、「聖徒たちのための献金」(異邦人教会が協力してエルサレム教会を支援する、参:2コリント9章)の働きを実践するように勧め、交わりを守り育むための心遺いを証ししています。
《教会の交わりに加わるよう勧めました(1-2)》
当時教会が混乱し、自分との関係も悪化していました。それでもパウロはこの働きに加わるよう呼びかけます。彼は「いつも週の初めの日・・・に」(日曜礼拝の証拠聖句)蓄えて献げるように勧めます。こつこつと忠実に献げる事が大切です。また「収入に応じて、いくらかでも」と告げます。裕福だから献げるのではなく、各々の能力に応じて、参加する事が大切です。聖書は勧めます。「一人ひとり、いやいやながらでなく、強いられてでもなく、心で決めたとおりにしなさい。神は、喜んで与える人を愛してくださるのです。神はあなたがたに、あらゆる恵みをあふれるばかりに与えることがおできになります。あなたがたが、いつもすべてのことに満ち足りて、すべての良いわざにあふれるようになるためです(2コリント9:7-8)。
《交わりが聖く公正であるように配慮しました(3-6)》
パウロは、コリント教会もエルサレム教会の様子を知ることができるよう、教会の代表の派遣を要請しました(:3)。主が働かれ十字架に掛かられた地を知り、諸教会の代表との交わりを通して励まされるためです。また、献金着服の疑いを未然に防ぐように、支援献金を各教会の代表が携えるようにしました(2コリント8:21)。彼らの安全に配慮し、ユダヤ人の敵意が集中している自分は必要に応じて別々に行動しました(使徒20:13)。問題のあったコリント教会であっても疎遠にせず、平等に交わりました(:6)。主の働きは一致と信頼と協力の中で発展してゆきます。
《諸教会の交わりのために自分を献げました(7-9)》
コリント教会は高慢になりパウロの指導に反発し、開拓者である彼を非難し、使徒として不適格だと侮辱までしていました。しかし彼は、コリントに滞在してじっくり交われるように考えていました(:7)。何とかキリストの恵みを伝え、少しでも立ち直れるようにと祈り働きかけていたのです。この世では、信頼関係が崩れたら、関係を解消してしまう事が多いでしょう。パウロが危険や困難があっても働き関わり続けるたのは、主のみこころであるからです(1:4-9)。主イエス様は、私たちを救うために天の位を捨てて、危険な世界に弱くもろい人の姿を取って来て下さいました。世界を支配し、いのちを支配しておられるのは、創造者である主です。主のみこころに従う時、みこころを果たし終えるまで、主が私たちを守って下さいます(使徒20:24)。主は、私たちをキリストを信じて救われるように導き、ご自身にある幸いな交わりの内に、完成していくように導いておられます(ヨハネ15:16)。