2021年6月13日・・・祈りをもって宣教師を遣わす
彼らが主を礼拝し、断食していると、聖霊が「さあ、わたしのためにバルナバとサウロを聖別して、わたしが召した働きに就かせなさい」と言われた。使徒の働き13:2(1-3)
教会が、最初の宣教師を派遣した事を記している箇所です。ここから宣教についての主のみこころを確かめましょう。
《宣教の召しを忘れなかったサウロ(9:1-30)》
サウロは、聖徒を捕えるためダマスコに向かっていました。主キリストは、迫害者であった彼に現われて、ご自身が本当に神・救い主であることに気付かせました。こうして彼は悔い改めて救われます。さらに主は彼を、異邦人への宣教師に任命しました。サウロはバプテスマを受け、さっそくキリストを宣べ伝え始めましたが、いのちを狙われます。教会は彼を逃れさせ、彼はエルサレム教会に証しに行き、使徒たちと交わることができました。そこでもユダヤ人たちは彼を殺そうとしたので、教会は彼を護衛し、郷里タルソへ送り出しました。そしてサウロは郷里に戻って、証をしながら働きの時を待ちました。《バルナバと共にアンティオキア教会で仕える(11:19-30)》
迫害によってエルサレムから散らされたクリスチャンたちは、アンティオキアで初めて異邦人にキリストの福音を伝えました。すると大勢の異邦人が、キリストを信じて神に立ち返りました。その知らせを聞いたエルサレム教会は、バルナバをアンティオキアに遣わしました。そこで主の豊かな働きを見たバルナバは、さらに指導者が必要だと判断し、サウロを探しにタルソに行き、彼を連れて来ました。二人の働きを通して、アンティオキアの教会は祝され成長しました。教会の証しを通して、聖徒たちはこの町で初めて「キリスト者」と呼ばれるようになりました。この地の教会は、さらに祝福され、多くの伝道者が与えられました(13:1)。主は、宣教を支えることのできる力強い教会を備えて下さいました。《教会は断食して祈り、バルナバとサウロを宣教に遣わす(13:2-3)》
教会は主を礼拝し、断食しました。食を断って祈りに専念する「断食」は、悔い改め・苦難・決断など切実な必要の時に、格別の導きと助けを求めて献げるものです。働き人を派遣することは、教会が働きや指導を失う、大きな犠牲です。これから成す働きは、霊的未開の地に遣わす大変な事業でした。そしてこの重大な決断をするためには、教会の確信と一致が必要だったのです。それは主がご自身の御子を遣わし、いのちさえ犠牲にして下さった主の愛と恵みに応える信仰の応答です。主は、聖霊を通して、ご自身のみこころを明らかにされました。そこで教会は、再び断食して、二人の守りと祝福を祈り、按手をもって教会の権威を委ねて派遣しました。私たちも宣教師や開拓伝道のために、祈り、支援を続け、当教会からも宣教師や伝道者が起こされ遣わされるように祈りましょう。