2021年8月15日・・・心の板に記された推薦状
私たちの推薦状はあなたがたです。それは私たちの心に書き記されていて、すべての人に知られ、また読まれています。2コリント3:2(1-3)コリント教会との亀裂に回復の兆しが見えた時、パウロはこの箇所で、交わり(=主にある愛と信頼に基いた一致と協力関係)を再構築するための土台を確かめます。和解と信頼のために主は私たちに何をくださったでしょうか。
《推薦状を交わす必要はありません(:1)》
推薦はその人の身分を保証し、問題が起こった時は責任を取る、という保証です。パウロは、コリントの教会と改めて関わりを持つため、他の人々がしているように信頼できる方の推薦状は必要だろうか、と問い返します。パウロは、主にある教会、特に関わってきた教会には、推薦状は必要ないと告げます。そしてクリスチャン同士が、世の関わりとは別のところで、深く信頼し合えることを告げます。《真の推薦状は聖徒の心に刻まれ、だれでも読むことができます(:2)》
パウロは、自分たちの推薦状はあなたがたコリントの兄姉自身だと告げます。推薦内容は、パウロたちは、主が召された忠実な器であることの保証でしょう。パウロたちが優れているという保証ではありません。彼らも不完全で弱い器ですが、主が彼らを召し、主が彼らをご自身の真実の中で守り導き、実を結ばせます。だからこの人たちを受け入れ助力する者は、決して失望しない、と主が保証しておられる、という推薦です。この確信を、主が聖徒の心に刻んでおられます。またパウロは、それがすべての人に知られ、読まれていると告げます。パウロの教えや働きについて、彼は諸教会を回って兄姉に証していました。また彼は教会や同労者のために手紙を書き送っていました。彼の手紙は、諸教会で読み聞かされ、書き写されて広がっていました。
《それは聖霊よって心に刻まれたキリストの手紙です(:3)》
コリントの教会は、パウロたちの奉仕の結果として救われ、教会として築かれ、キリストを証しする者とされました。パウロたちはコリントでの働きを通して、主が確かに彼らの内に働いて救いをもたらされたことを「否定できない事実として」深く心に刻み、証ししました。こうしてコリントの兄姉は、身をもってキリストとパウロたちが信頼できることを証ししたのです。確かにコリント伝道は困難で、コリント教会は問題だらけでした。しかし、それを通して、主と働き人の真実が、かえって明らかになったのです。それは「罪人の頭」であるパウロ自身も経験したことでした。救われた者は、キリストの手紙として身をもってキリストの十字架の赦しと永遠のいのちをを伝えています(1テモテ1:15)。自分は不真実で弱くても、主はご自身の真実と全能によって真理の内に守り実を結ばせて下さいます。その生きた証しが聖徒や働きにとっての推薦状です。主を信じた者は、断絶を乗り越えることができます(ローマ8:28,10:11)。