2022年3月27日・・・建てるための権威
あなたがたを倒すためにではなく、建てるために主が私たちに与えてくださった権威について、私が多少誇り過ぎることがあっても、恥とはならないでしょう。
2コリント10:8(1-11)
パウロは主が指導者に与えた権威についての理解を確かめ、信頼と従順の必要を思い起こさせます。教会が祝福を回復し、完成していくためです。
《第一に、パウロは忍耐をもって主にある柔和と権威を証ししました(1-2)》
パウロはコリント教会の批判的なことば−−−人前ではおとなしいが、離れていると強気になる−−−を自分に当てはめつつ、それは「キリストの柔和さと優しさ」によるものだと弁解します。以前のパウロは、自分にも他人にも厳しい者でしたが、キリストによって柔和な人に変えられていました。そのために彼は主から弱さを与えられました(12:9-10)。しかし人間的なものを頼りにする兄姉に対して毅然と対するが、彼らが悔い改めの実を結んで、謙遜に従順に教えに従えるように願っている、と告げました。厳しくしないと従えないのは未熟さのしるし、そして柔和さと従順は、キリストに似た者とされたしるしです(ヤコブ3:17)。
《第二に、肉の力を遥かに超えるキリストの力が与えられています(3-6)》
聖徒は、地上に生きている間は、肉の性質が残っており、肉は神に逆います。しかしパウロは、肉に従っているのではなく、キリストの霊によって肉と戦い勝利していると証しします(10:3b,4:16)。聖徒の武器は、強力な神の武具です(:4,エペソ6:11-20)。真理の帯、正義の胸当て、平和の福音の足備え、信仰の盾、救いのかぶと、御霊の剣である神のことば、そして祈りです。神の武具は圧倒的な力で、堅固な肉を打ち壊します。奉仕者は神の武具によって、罪の根であるあらゆる高慢を打ち倒して、キリストに服従させるのです(5-6)。真の力は破壊するのでなく、成し遂げ築き上げる力です。この力(権威)は、主が十字架で示された愛の力です。人々はキリストの弱さにつまずき、罵りましたが、やがて主を恐れるようにされました(ルカ23:47-48)。主への献身により主に支えられ、誠実に愛をもって仕える証しと祈りが、コリントの兄姉の心を砕いて、主への従順へと導きました。
《第三に、奉仕者に与えられた権威は、建て上げるためのものです(7-11)》
パウロはここで、コリントの兄姉を建て上げるために、戒めます。上辺に囚われず、共にキリストに属することをまず認めるべきです(:7,1サムエル16:7)。彼は改めて強調します。自分たちに主が与えて下さった権威(=力)は、「倒すためではなく、建てるため」の権威だと。主が奉仕者に授けたこの権威を軽んじたために、彼らは偽教師の餌食にされ、混乱に陥ったのです。彼は、高慢になっている人々に、覚悟しているよう告げました。愛しているからこそ強いですし、また赦す故に恐れられるのは主と同じです(詩篇130:3-4)。愛をもって厳しく叱り指導する方を恐れ、従いましょう。真の力は、破壊する力ではありません。サタンは破壊するだけですが、神は回復し完成します。ですから主と主に仕える指導に従いましょう。