2022年9月25日・・・使徒に証しし、故郷で伝道したパウロ
それから三年後に、私はケファを訪ねてエルサレムに上り、彼のもとに十五日・・・間滞在しました。ガラテヤ1:18(17-24)。パウロは直接神に導かれて救われ、伝道者として召されました。しかし彼が同時に、聖徒たちの交わりの中で働き支えられていたことを共に確かめましょう。
《第一に、主から救いと召命を受けても同労者との交わりを求めました(17-20)》
アラビア(=シナイ山)で福音の確信と理解を得た後、パウロはダマスコに戻り、3年間宣教を続けました(17)。しかしユダヤ人たちが彼を殺そうとし、彼は教会に助けられ町を脱出しました(使徒9:20-25)。そしてエルサレムに行き、使徒たちを交わりを求めます。エルサレム教会も迫害者だった彼を警戒しましたが、バルナバのとりなしによって受け入れられました(使徒9:26-30)。彼は自由に出入し、ユダヤ人と論じてキリストを伝えました。しかし彼が来ていことを知った指導者たちは、彼を裏切り者として殺そうとします。そこで兄弟たちは、パウロをカイサリアまで護衛して連れてゆき、彼の故郷タルソへ送り出しました。《第二に、彼は生まれた土地に戻って伝道を続けました(21-22)》
タルソは、彼の生まれ故郷で、家族や親族、知人に自分が救われたことを証しし、キリストこそ聖書が証しする救い主であることを伝えたはずです。さらに彼は、周囲の町々をめぐって福音を広めて行きます。彼が救われ最初に伝道したダマスコの町はシリア州の南端でした。そこからシリア州全体を巡りました。アンティオキアはシリア州の北端沿岸の町です。後にここにできた教会に、バルナバに招かれて奉仕し、この祝された教会から二人は伝道旅行に派遣されます。彼は、シリア州の北端につながる海岸地域のキリキア州へ伝道します。この州の中央部に、彼の故郷であるタルソの町がありました。《第三に、宣教の証しが人々に伝わり働きが広がってゆきます(23-24)》
パウロが証しのためにエルサレム教会に行き、使徒たちと交わった事、またシリア、キリキア地方でのパウロの働きについては詳しく知られていませんでした。しかし名前は知られなくとも、「以前私たちを迫害した者が、そのとき滅ぼそうとした信仰を今は宣べ伝えている」という情報が広がって行ったのです。そして人々は、パウロではなく神を崇めていました。主が崇められることが、本物の献身と奉仕の証しです。やがてアンティオキアで散らされた聖徒たちが異邦人に福音を伝え、リバイバルが起こりました。それがエルサレム教会に伝わった時に、バルナバが派遣され、バルナバはパウロこそがアンディオキア教会に必要な器であると確信しました。そしてタルソに行って彼を見つけ出し、アンティオキアに連れて戻ったのです(使徒11:19-26)。私たちを救うのは主のみことばと聖霊の働きであり、人の業ではありません。しかし救われた者は、互いに交わり励まし合って、共に仕えるのです。愛の交わりの中で教会は築かれ、聖徒の交わりの中で、伝道・宣教は広まります。