2022年12月11日・・・信仰により主の恵みを相続する
「ですから、あなたはもはや奴隷ではなく、子です。子であれば、神による相続人です。ガラテヤ4:7(1-7)
ここでは、相続人が子どもから大人になることで立場が変化することを例に挙げて、信仰によって義とされる前後の立場の変化を伝えています。この箇所から、信仰によって神の子・相続人とされたクリスチャンの立場を確かめましょう。
《第一に、相続の特権は成人するまでは使えません(1-3)》
子どもは生まれた時から、相続権をもっていますが、その財産や権利を子どもの間は使うことができず、両親や教育係の管理指導のもとにあります。同様に、キリストの信仰が得られるまで、神の子どもに選ばれた者も、世の様々の考えや迷信に囚われていました(:3)。神の民イスラエルは、アブラハムの子孫・神の民として律法に指導されてきました。しかし彼らは律法を守れないばかりか、様々の偶像やまじないに心を奪われ、神を知らない異邦人より悪い状態に陥ってしまいました。神の子どもとして選ばれていた人々も(エペソ1:3-5)、神を知らないこの世の人々と同じ考えにしばられて神の怒りのさばきを受けるべき状態にありました(エペソ2:1-5)。しかし神のあわれみと愛によって、キリストの恵みによって救われました(エペソ2:4-5)。私たちもそうです。
《第二に、養育や管理の下にあるのは相続者が成人するまでです(4-5)》
神の御子キリストは聖書の約束の通り「女の子孫」(創世記3:15)、アブラハムの子孫(創世記22:18)として誕生されました。御子は私たちと「すべての点で同じに」なられました(ヘブル2:17-18)。この方が、私たちの身代りに死んでよみがえり、私たちを罪と律法の支配から解放して下さったのです(ヘブル2:14-15,使徒13:39,ローマ6:18,22)。キリストはご自身で律法を完全に守って義と認められ、ご自身の義を私たちに下さいました。私たちの身代りに死んで罪の赦しを与え、悪魔がどんなに私たちを訴えても弁護してくださいます。キリストは、罪と罪の結果である死に勝利して復活し、私たちの内に住んでご自身の永遠のいのちを与えてくださいました。ですからキリストにある者は罪と死に勝利しています(ヨハネ11:25)。
《第三に、キリストを信じた時に成人として相続の特権を亨受します(6-7)》
相続人である子どもは、成人すると親や管理者の指導を離れ、相続権を自由に使うことができます。私たちが主にある成人になり、神が予め備えた相続権に実際与るのは、主キリストを信じて救いをいただいた時です(ヨハネ15:16,1ヨハネ3:22)。十字架を通して罪が赦され義と認められました。神と私たちとを隔てる罪が除かれたので、神は私たちを受け入れ、存分に祝福してくださいます。聖霊によってキリストと一つに結びつけられ、キリストのいのち・愛・きよさ・神の子どもの特権(地位・財産)を共に持つものとされました。キリストの父なる神に「アバ、父よ」と親しく呼びかけることができる関わりをいただきます。キリストと共に歩み共に働き、主の守りと豊かな交わりの中、あらゆる営みを通して、神のすばらしさを知り証しすることができます。また、主は私たちにキリストの福音を委ねてくださいました(1テサロニケ2:4)。