2023年1月8日・・・最期に伝えるべきこと嶋田靖史
主イエスご自身が「受けるよりも与える方が幸いである」と言われたみことばを、覚えているべきだということを、私はあらゆることを通してあなたがたに示してきたのです。」使徒の働き20:35(17-38)パウロがエペソの教会に遺言ともいえる、最期に伝えたかったことを学び、私たちもいつか最期の別れを告げる時にクリスチャンとして何を伝えるべきかを考え、今、どのように生きるかを考えてみましょう。
≪神のご計画のすべてを知らせた≫
27節に「神のご計画の全てを余すところなくあなたがたに伝えた」とあります。正しい信仰を持ち続けるには神のご計画の全てを知っておく必要があります。天地創造、人間の罪、十字架の贖い、復活、信仰義認、再臨、終末、最後の審判、神の国の完成。神のご計画は聖書に書かれています。パウロは正しい信仰を伝えることに力を注ぎました。聖書に基づいた信仰を学び、時代を超えて継承していく責任が教会と私たちにあります。
≪神とみことばに委ねる≫
私たちは他人に委ねることが下手です。仕事を委ねる、家族の世話や介護を委ねる、次世代に委ねることができないでいます。32節「今、私はあなたがたを神とみことばに委ねます。」とパウロは言います。与えられた役割を放棄するのではなく、役割を果たしたならば、後のことは神様に委ねましょう。委ねることは勇気がいることかもしれません。神に信頼し、み言葉に頼り、お委ねできることはクリスチャンの特権ではないでしょうか。
≪受けるよりは与える方が幸いである≫
パウロは伝道する時には、自分で働いてその土地の教会には負担を掛けないでいました。パウロ自身、何度も迫害を受け、苦労したのに与え続けました。受けたものよりも与えた方が恵みが大きかったことをエペソの長老達に証として伝えたかったのでしょう。与えることで神からの恵みを感じることができるという真理は逆説的な体験だったと思います。若い頃イエス様を迫害していた自分でさえ、イエス様は愛し救って下さった。パウロがエペソ教会に与えたのは金銭ではなく、イエス様の十字架の贖いと愛です。生きた体験談は周囲への証です。
≪私たちが最期に伝えるべきこと≫
パウロは「正しい信仰」「神とみことばに委ねる」「生きてきた体験の証」を最期の言葉として伝えました。私たちもいつかは死んでいきます。天国に行く準備としてキリストの証人として語るべき言葉を準備する必要があるように思います。生涯をかけた信仰生活の体験を、周囲の方に伝える言葉として考えることが、今をどのように生きるかを考えることにもなります。日・・・々の信仰生活を更に豊かなものにしてくれます。最期の言葉を醸し出すような生き方を通して周りの人達に福音の素晴らしさを感じて頂けることでしょう。
「私にとって生きることはキリスト、死ぬことは益です」(ピリピ1:21)。