2023年1月22日・・・善意と熱心が正しく用いられるために
善意から熱心に慕われるのは、いつでも良いことです。それは、私があなたがたと一緒にいる時だけではありません。ガラテヤ4:18(16-20)熱心は、それが良いもの正しいものと信じるところから出てきます。しかし信じるものが誤りだとしたら熱心は、自分や周囲を悲惨に陥れる危険ともなり得ます。熱心が正しく用いられるために今日・・・の箇所から確かめましょう。
《第一に、偽兄弟たちは、人間中心の誤った熱心に陥っていました(:17)》
ガラテヤの兄姉を混乱に陥れた「偽兄弟」たちは、善意でなく自分中心の悪意から、これが真理だと触れ込みました(2:4)。彼らが教会に近付き教えたのは、キリストへ反発と自分のもとに支配しようとする欲望からでした。人間的な知恵と力、人間中心の熱心は、練達した聖徒たちさえ誤らせてしまいます。使徒ペテロやパウロと共に宣教したバルナバでさえ、世間的には権威のあった偽兄弟の圧力に屈したことがありました(2:12-13)。人によらず神に信頼して、何が正しいかを判断しましょう。善意からの熱心は、信頼できます。主は呼び求める者に答え、必ず正しく教え導いてくださるからです。罪に支配された人の親でさえ、自分の子どもに良いものを与えます。神はなおさらだ、と主は教えられました(参2テモテ2:13)。教会や信仰に導かれるのは、人との関わりから始まることがほとんどでしょう。しかし信仰の確信は、人によるのではなく、主と主のことば聖書によるのです。《第二に、パウロは主にある熱心をもって教会のために尽力しました(:16,18-20)》
共に福音の恵みにあずかりたいと切望して語ったパウロの熱心に、ガラテヤの人々は応え、熱心にパウロを愛して主に従いました(:15-16)。しかし、偽兄弟たちの、人々をキリストやパウロから離して自分たちの支配下に置こうとする自己中心の熱心に捕えられてしまいました。彼らは、十字架の恵みによる救いの福音から引き離され、主とパウロの敵とされてしまったのです。パウロは霊の親として彼らを見捨てず、彼らのために熱心に祈り働きかけました。彼は、近くにあった時だけでなく遠くにあってもガラテヤの兄姉を愛し、主にあって愛し慕い、彼らのために日・・・夜祈っていました(:18-19)。偽りに捕えられ敵対していた彼らを増々愛し、彼らのために再び「産みの苦しみ」をしていたのです。主がその熱心を導き、パウロを支えてくださいました。パウロはバルナバと共にエルサレムに上り、行いによらずただキリストを信じる事によって義とされることを諸教会の代表と共に確認しました。この会議の結果を文書にし、会議の代表と共にアンティオキアに行って示し異邦人諸教会に伝えました(2章)。パウロは「あなたがたのことで私は途方に暮れている」と、正直に告白しました。ガラテヤの兄姉はなお律法主義に捕えられていたのです。しかし主にあっては途方に暮れる必要はありません。主は人の知恵や力を遥かに超えて、みわざをなし栄光を現わしてくださいます(4:8-10)。
罪の内を歩んでいたすべての人のためにご自分のいのちさえ犠牲にして救いを成し遂げてくださった主は、ご自身を信頼して求める者を一人も見捨てずに救い、正しい道に導いてくださいます。この主に従ってこそ、正しい善意です。この方を信じ従う熱心でありますように。