2024年11月10日・・・高慢と貪欲の報酬、謙遜と満足の報酬
御使いたちは勢いも力も彼らにまさっているのに、主の御前で彼らをそしって訴えたりしません。この者たちは、本能に支配されていて、捕らえられ殺されるために生まれてきた、理性のない動物のようです。自分が知りもしないことを悪く言い、動物が滅びるように滅ぼされることになります。2ペテロ2:11-12(11-17)この箇所は、悪に誘惑する偽教師たちの、性格とその結末を明らかにします。彼らのわなに捕えられないためです。
《彼らは、本能のまま理性が働かず、平気で真理に逆らいます》
主に従う御使いは、偽教師たちに遥かに優っていますが、勝手に非難し訴えたりはしません(11)。神が、彼らの悔い改めを願って忍耐しておられるからです(2:9,3:9)。一方偽教師は、聖書やキリストをすなおに信じて教えている人たちを、平気で間違っていると語ります。彼らが、神や聖書を恐れず、自分たちの方がすぐれていると主張できるのは、彼らが本能的で愚かであるためです。本能は反応は速いですが、理性が働きません。また欲望に支配されています。自分がどう思い感じるかが、正しいかの判断規準になって、他の人にとってどうか、神はどう思われるかを後回しにして決めてしまうのです。彼らがどんなに確信をもって力強く主張したとしても、規準が本能と欲望ならば、愚かで神の前に正しくないのです(1:20-21)。《彼らは、自分の欲望を満たすために、人々を誘惑して喰い物にします》
良い本物の教師は、神を喜ばせ人々が救いと祝福にあずかるために教えます。しかし偽教師は、自分の欲望を満たし、空しい楽しみにふけるために、人々を自分の仲間に引き入れ、自分に仕えさせます。偽教師は、神に召されていないのに、自分勝手に神の教師だと主張し、神と人の間に割り込み、聖書は、神の人の仲介は、人となられたキリストのみだと教えています(1テモテ2:5)。真の教師は、人々が神とキリストのもとに直接つながるように仕え、自分に引き付けてはならないことを自覚しています(ヨハネ3:29-30)。しかし、悪い教師は、人をキリストから引き離すのです(マタイ23:15)。
《彼らは、正しい道から外れ、救いから遠く離されます(15-17)》
偽教師は、不義の報酬として損害を受けます。神が差し出した救いや報いからどんどん離れていき、神の恵みを失います。また人々の好意や信頼を失ない、孤立して、一ヶ所に留まれなくなります。その結果は放浪、孤独です。これは旧約聖書に出てくるバラムの道です。ミディアンの呪術師であった彼は、主の名さえ用いて、祝福や呪いをもたらすと見せかけて報酬を得ていました。彼は報酬のためイスラエルさえ呪おうとし、(主が語らせた)ロバから諌められる愚かな者になり、やがて討たれます。本能と欲望で、福音を曲げて人々を自分の餌食にしようとする偽教師の考えも行動も、同じです。偽教師は、水がない泉、霧です。終りは深い闇です(17)。
偽教師に、どう対処すれば良いでしょうか。聖書はすべて神のことば・真理であると信じ、それを規準としていることです(1テサロニケ2:13)。