船橋聖書バプテスト教会

親に対する尊敬の心を育てる/絵本の会「ko.to.ba」

2月の絵本

0歳から

4歳以上

しつけに役立つ良書「思い切ってしつけましょう(ジェームズ・ドブソン)」から、良いしつけのための5つの原則を紹介させていただきます。

【1】尊敬の心を育てることの重大性

親を敬うよう指導することは、親の都合のためではありません。 立てられた器を敬うことは人生すべての人間関係を健全に築くために不可欠な土台だからです。
親の立場を得るのは自然が許せばむずかしくないことですが、子どもを正しくしつけることは困難な働きです。 今の時代は、子どもを育てるのに「愛だけで十分」と考えがちです。「叱らず、ほめて育てる」という考えもありますね。 しかし指導の欠けた愛からは、自己訓練と自制心のある、人を尊敬することのできる子どもは育ちません。
自分と親との関係が、他のすべての人に対する態度の基礎となります。 子どもが親を尊敬することを教えることが、その子が社会に出てからも健全な人間関係を築くために必要不可欠なのです。
親子の関係で尊敬や信頼を築けないと人格にひずみが生じてしまいます。 例えば、甘いものを子どもが欲しがった時、子どもが泣き叫び続けるのに負けて要求を受け容れ続けて育てたら、 その子は親を支配することを覚えます。世の中に出たら、衝突を起こすか、拒まれて、仲間関係を築けなくなってしまいます。 世代の間、同世代の中でも、断絶や衝突は、ことばや文化の違いからではなく、互いに尊敬しない事から生じるのです。

【2】親が尊敬を学び、子どもに示す

子どもは親が教える事よりも、親が行なっている事に影響されます。 そして教えている事と行なっている事が食い違っていると、何を信頼して良いか判らなくなってしまいます。
尊敬を身につけさせるために親自身も、尊敬を学びましょう。 子どもに尊敬を教えるための方法の第一は、親自身が、立てられた権威ーー自分の親や、教育者、職場や友人や隣人、 何より神様と聖書の教えーーを敬う事を自ら実践し、また親同士が互いに尊敬と信頼の関係を築くことを示すことです。
また子どもを自分の所有物とするのではなく、神から委ねられたひとりの人格として尊敬し、愛と信頼をもって大切にします。

【3】罰するのは、親の権威に対する不当な挑戦の時に限る

子どもは、理解や自制力が未熟のために、感情のままに無責任なことばや行動を取ってしまうものです。
夢中になって悪ふざけして礼を失したり、大切なものを壊したり放置したりするでしょう。 しかしこれは、権威への反抗ではありません。 子どもっぽい無責任な行動をして損害をもたらしてしまったら、子どもの能力に応じて諭して謝罪させましょう。 また子どものできる範囲で、修理・片づけ・償いの仕事をさせましょう。
子どもの反抗の一番な武器は「生意気なことばや態度」です。それは最もいけない事ですから、見逃してはいけません。 明らかに権威に対する故意の傲慢な反抗の行動の場合は、また約束を無視して危険な行動に出た場合、 論じ合うのではなく、叱って痛みを生じる罰を与えます。
また普段の関わりの中で、何良いことか、何がいけないことか、を伝えましょう。 子どもは親の権威に反抗しつつ、従う事も望んでいます。 ・・・むちを控える者は自分の子を憎む者。子を愛する者は努めてこれを懲らしめる。(箴言13:24)

【4】物質的欲望にひたらせない

かつての貧しい時代では、子どもの物質的な欲望に、「ノー」と言うことは、今日より容易でした。欲しいものを何でも買ってやることはできないと自然に言うことができました。どの家も、食べるだけが精一杯だったからです。

しかし裕福な時代では、親として子どもの欲望を制することは難しくなりました。 「買ってあげる余裕はないのだよ」と言うよりも「買ってやるつもりはない」と言う方が勇気がいります。
高価なおもちゃに対する子どもの強い欲望は、巧妙な広告によって引き起こされます。 親自身も物質主義の欲望と戦わなくてはならない状況にあります。
子どもたちの執拗なおねだりを拒むと、泣き出して、親は子どもに悪いことをしているのではないかという不安と戦わなくてはなりません。 祖父母は孫の好意を得ようと親の思いを超えて、子どもの要求を満たそうとしがちです。

なぜ、求めるままに与えてはならないのでしょう。
もちろん必要なものを与えることは大切です。
しかし、過度に与えると、子どもは大切にすること、喜ぶこと、感謝すること、忍耐することを、学べなくなってしまうからです。

それは、おいしいものを食べ過ぎて、健康を損うのと似ています。
与えるには、「一時興味を引かれたから」でなく、それが必要であることを痛感し、それを大切に管理できる力が備わったことを見極めて、与えるようにしましょう。
歩けないのに自転車を与えたり、運転できないのに自動車を与えたり、価値が判る前に宝石を買い与えるなら、喜ばず感謝もせずに受け、それを放置してしまいます。

そしてある物をほしくてたまらないでいる時には、それを入手するための計画や祈りをもって獲得できるように導いたら良いでしょう。
それを得るために、日々祈り、良い行動や管理を身につけ、家族のために働き、またおこずかいを貯金するなどして与えられたものは、大切な宝物となるでしょう。

あなたの子どもに、しばらくのあいだ物を与えられないスリルを味わせることをお勧めします。
その方がずっと楽しく、ずっと有益です。

【5】厳しすぎても甘すぎても

しつけにおいても、他の人間関係と同様にバランスが大切です。極端に厳しすぎること、また、極端に甘すぎることは、子どもに良い影響を与えません。

厳格すぎると子どもは自信がもてません。

 厳しすぎる親のもとで、子どもは育つと、責められている冷たい雰囲気の中で生活することになります。そうすると子どもは、受け入れられ愛されている実感が薄く、その結果、自分に自信が持てず、積極的に決断できません。常に恐れを抱き、相手を信頼できず内に怒りや敵意を抱く、ようになってしまうのです。

甘すぎると、わがままな暴君になります。

 厳格の反対の状況、極端にわがままを許すことも同じように良い結果をもたらしません。

乳児の時期には、無条件で受け入れ、支えることが大切。

 子どもは乳児の頃、周囲が自分の犠牲を払ってくれるのを当然として過ごします。乳児ができるのは要求するだけです。要求に答えられないと、子どもは信頼する事を覚えられないので、この時期、子どもの満足を得られるように専心することは大切です。

知恵の発達に伴い、規範を身につけさせる必要がある。

しかし、知恵がついても、子どもの要求を第一に受け入れて育てると、親が払う献身や犠牲は、子どもの将来に困難をもたらすことになってしまいます。甘やかし過ぎると、子どもは自分の事を王様だと勘違いしたまま暴君に育ってしまうからです。そして社会に出た時に、愛される事ばかり要求し、愛することができない人になり、良い人間関係を築くことが難しくなります。

聖書の規範は時代や文化を超えて揺るがない規範です。思い切って良い事は良い、いけない事はいけないとしつけましょう。

夫婦の役割・性格も極端にならないように。

父親が厳しくしつけ、母親がやさしく受け止める。あるいは父親が子どもを信頼して放任し、母親が子どもの保護者として木目細かな世話をする。・・・このように、父親と母親の役割りや性格が異なっている事は、子育てにバランスと豊かさをもたらします。

しかし父母の考えや方針が極端に過ぎたり、良心の意思疎通がうまくできず、子育ての関与が一方に偏り過ぎるならば、その極端さが、子どもの成長をアンバランスにする弊害となります。

 養育者が互いに信頼し、互いの違いを受け止めつつ一致して子どもをしつけることをめざしましょう、

【まとめ】尊敬のこころを学び育てる

きちんとしつけましょう、という勧めは、家庭が厳格で規律を守れているように、と命じているのではありません。

毎朝子どもたちに「きちんとしなさい」と見張って守らなかったら叱るようにと教えているのではありません。 子どもは常に活動的で、絶えず行動も興味に駆られています。子どもは、子どもらしいのが一番良いのです。

子どもたちは、思いのままにふるまって、自分の悪いことに気づかない事もあります。 また悪い事を知りながら、どこまで許されるか親を試す事も、成長に連れて出てきます。 親は子どもと取り引きして、厳格さと妥協で権威を保とうとしても、うまく行きません。 私たちが子どもに尊敬されるためには、子どもが親や他者を尊敬することを学ぶためには、どうしたら良いでしょうか。

単純な原則をお勧めします。
子どもから「反抗的な挑戦」を受けた時は、決して妥協せず、断固として勝ってください。

子どもは「だれが偉いの、なぜ言うことを聞かなくてはいけないの」と尋ねてきたら、「神様が大切なあなたを私に、あずけて下さったからよ」と答えてください。 「私を愛しているの(好きなの)」とつぶやいたら、腕に抱き取り、愛情で包んであげてください。

家内は今でも子どもたちに「大好きだよ、愛しているよ」と言葉で伝えます。 子どもたちの反応は「もうわかっているよ」と逆に冷やかです。 思春期やそれ以降のむずかしい時期を、信仰的にも精神的にも乗り越えていくのに、愛を伝えることはとても大切だと感じています。

私は父親の照れから、なかなかできなかったと反省していますが、今の若いお父さんたちは、十分できるのではないでしょうか。

尊敬と威厳をもって子どもを扱い、子どもがそれに尊敬と従順をもって答えてくれることを信じ、期待し続けて下さい。 神様がこの子を大切にし、尊敬と威厳をもって関わって下さっています。

「あなたの父と母を敬え。」これは約束を伴う第一の戒めです。
「そうすれば、あなたは幸せになり、その土地であなたの日々は長く続く」という約束です。
(エペソ6:2-3)

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